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統一場心理学の少し詳しい説明:第二章 心の成長

第四節 ブロック型の拡張

心に含まれる内在者の数が、ある程度以上に増えてくると、そこには色々な細かい構造ができてきます。それまでは、ひとつひとつの内在者が、自我状態のチーム全体とつながり、取り込まれていたのですが、徐々に全体が大きくなると、部分との関係で取り込まれるようになります。

すると、やや独立したブロックを形成するようになり、全体が一つのチームとしての統一性を保ちにくくなります。外部から新たなイメージ情報を吸収し、新しい内在者を生み出す際に、ますます自我状態の全内在者との調和を保つことが難しくなるので、部分部分での親和性に頼ることになるのです。

たとえば、あなたが小学生だったころを思い出して下さい。家で両親の前にいるときは良い子を演じていても、学校の友達の前ではかなり偉そうに振る舞ったりしていたかも知れません。その使い分けは、意識してというよりも、ごく自然なものだったのではないでしょうか。ですから、父母参観日などで学校に親が来てしまうと、どちらの自分を演じてよいか分からなくて、困ってしまいます。あるいは、家では元気のよい子どもなのに、学校では別人のように静かだったかも知れません。学校だけではなくて、おばあさんの前でも、自宅とは異なるあなたがいたかも知れません。

一見、それは統一性がなくて困ったことのようですが、実はそうでもないのです。家でのイメージ情報は、家にふさわしい振る舞いをした方が取り込みやすく、学校では学校での振る舞いをした方が、効率よく内在者を生み出すことができるのです。家にいるときと同じように学校でも振る舞ったら、きっとあなたは仲間外れにされたでしょうから。それぞれの内在者集団のブロックは、ある程度の独立性を持つようになり、そのことでより迅速に自我状態の内在者チームを拡張できるのです。

これは、一般的には学童期と呼ばれている6〜12歳の期間です。内在者理論での呼び方は、「ブロック型拡張期」となります。この頃の特徴として、内在者同士のネットワークが発達し、思考による行動のコントロールが本格的になります。また一方では、個人個人の関係性だけではなく、異質な内在者ブロックの間の関係を感じることから、集団を認識することができるようになります。

たとえばクラブ活動の時間に、自分がここで発言すると、クラブの友達は全体としてどのような反応を示すかといったことの、大体の予測ができるようになるのです。あるいは、自分は数学はできないけれども、国語と音楽はできるといった、クラスでの複雑な自分の位置を感じることができるといったことです。これは感覚的な問題ですので、この時期に学ばなかった人は、いくら考えてもなかなか理解できるものではありません。

この感覚が欠如していると、たとえば成績順だけが自分の立場であると感じてしまったり、人を単純な尺度で判断しようとしたり、成績が悪くなっただけで死にたく感じたりすることがあります。また、新たな集団の中に入っていくことが怖くてできなかったり、自分だけ非力で余裕がなく、周囲を余裕のある人々に取り囲まれているように感じたりします。

これらの問題を起こさないようにするためには、適切な集団に身を置き、試行錯誤を重ね、感覚を身に付けるしかありません。内在者集団が、丁度ブロック同士の関係を最も強く感じるこの時期に、適切な経験を重ねることが大切なのです。

図6:内在者のブロック構造図6:内在者のブロック構造

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作成日:2005-5-6 ©応用心理研究所